ここ数年でビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨決済を導入するオンラインカジノが急増しています。
仮想通貨を使った入出金は手数料が安く、送金もスピーディーに行える点がメリットですが、｢ウォレットへ引き出した仮想通貨の換金方法が分からない｣という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、仮想通貨に慣れていない人にとっては「どの手段が安全なのか」「手数料はどれぐらいかかるのか」など、不安な点も多いでしょう。
この記事では、初心者でもスムーズに換金できる方法を具体的なステップと注意点を交えて分かりやすく解説していきます。
仮想通貨（ビットコイン）の換金方法は大きく分けて3パターン
仮想通貨（ビットコイン）の換金方法にはいくつかのパターンがありますが、大きく分けると3つの手段に分類できます。
ここでは、それぞれの換金方法の特徴とメリット・デメリットを解説します。
仮想通貨取引所を利用する
仮想通貨（ビットコイン）の最も一般的で安全性の高い換金方法は、仮想通貨取引所を利用して日本円に変える方法です。
国内の代表的な取引所にはCoincheck（コインチェック）、bitFlyer、GMOコイン、Zaif（ザイフ）などがあり、いずれも金融庁の登録を受けた安心できる業者です。
換金の流れは、まずオンラインカジノから仮想通貨を取引所のウォレットへ送金し、日本円に売却します。
その後、売却によって得た日本円を登録している銀行口座へ出金することで現金化できます。
仮想通貨取引所を利用するメリットは、信頼性が高く、ユーザー保護のシステムが整備されている点です。
デメリットは本人確認（KYC）や各種審査に時間がかかり、出金までに数日かかることがある点で、換金時のスプレッドや出金手数料にも注意が必要です。
仮想通貨専用のATMを利用する
2つ目は、仮想通貨専用のATMを利用して換金するという方法です。
一部の国や地域には、仮想通貨に対応したATMが設置されており、ATMから仮想通貨を現金化して引き出すことができます。
これらのATMは｢ビットコインATM｣と呼ばれ、世界中に6万台以上が設置されていますが、日本では数台程度しか設置されておらず｢実質的にはない｣状況です。
ATMの利用方法は簡単で、画面に表示されるQRコードにビットコインを送金し、ATM側の確認が完了すると現金を受け取れます。
海外に出かけた際に、ビットコインをすぐに換金したい時などはATMの利用を考えるといいでしょう。
ただし、ATMは手数料が10～15％と高額に設定されている場合が多く、その時点での独自為替レートが適用されるため、市場価格よりも不利なレートになっているケースが多いため、特に急いでいるのでなければ取引所経由で換金した方がお得です。
仮想通貨対応のプリペイドカードを利用する
仮想通貨を現金化せずに使いたい場合、仮想通貨対応のプリペイドカードを利用する方法があります。
国内の仮想通貨取引所だと、bitFlyerが｢bitFlyerクレカ（MasterCard）｣を発行しており、還元されたビットコインを使ってそのまま取引できます。
海外発行のプリペイドカードにはCrypto.com Visaカードなどがありますが、国内取引所発行ではないため、日本から利用するためには海外ウォレットとの連携が必要で、初心者の方にはおすすめしません。
以上、3つの方法を紹介してきましたが、基本的には国内の仮想通貨取引所を利用して換金する方法が最も安全です。
仮想通貨取引所を利用して換金する手順
ここでは、仮想通貨取引所を利用してビットコインなどの仮想通貨を換金する手順を解説します。
STEP1. 仮想通貨を売却する
まず、仮想通貨取引所のアカウントへログインし、保有している仮想通貨（ビットコインやイーサリアムなど）を売却します。
売却方法は、成行注文や指値注文などから選べる場合がほとんどです。
成行注文はその時点での市場価格で即時に売却する注文方法で、すぐに現金化したい場合に便利です。
指値注文は自分が指定した価格でのみ売却されるため、希望する金額に換金できますが、市場価格がその水準に達するまで取引が成立しないため、時間がかかってしまう可能性があります。
STEP2. 取引所で出金申請を行う
仮想通貨の売却が完了すると、取引所内のアカウント残高へ反映されるので、事前に登録しておいた銀行口座へ出金申請を行います。
出金手数料や最低出金額、最高出金額は取引所によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
出金申請が受け付けられたら、後は銀行口座へ着金するのを待つだけです。
早ければ数時間程度で着金しますが、数営業日かかる場合もあるので、急ぎの場合は余裕を持って出金申請を行うようにしましょう。
以上が仮想通貨取引所を利用して換金する手順です。
仮想通貨を換金する適切なタイミング
ビットコインを始めとした仮想通貨は価格の急変動が起きやすいため｢いつ換金すればいいのか分からない｣という方が多いのではないでしょうか。
ここでは、仮想通貨を換金する際の判断ポイントを3つ紹介します。
所有する仮想通貨の価格が高騰または下降し始めた時
所有している仮想通貨の価格が大きく動き出した時は、換金のチャンスであり損失を避けるための重要なタイミングです。
相場は常に変動しており、価格のピークや底を正確に予測することは誰にもできません。
特に仮想通貨市場は為替や株式よりも値動きが激しく、わずかな情報で価格が大きく上下しやすい特徴があります。
価格が急騰した際に一部を利確することで、確実に利益を確保し、暴落した際のリスクを分散できます。
逆に下落の兆候が見えたら、損切りすることで損失を最小限に抑えられます。
価格の変動に応じて冷静に判断することが、長期的な資産形成につながることを理解しておきましょう。
所有する仮想通貨に関するニュースが発表されたとき
仮想通貨関連の大きなニュースが出た時は、換金換金を検討する重要なタイミングです。
たとえば、トランプ大統領や各国中央銀行の要人発言が原因で相場が大きく動く時がありますが、このような情報に素早く反応することで、利益を確保したり損失を回避することが可能になります。
日々のニュースチェックを習慣にして、有利なタイミングでの取引を目指しましょう。
また、仮想通貨市場は365日24時間動いていますが、最も取引量が多くなるのは欧州時間（日本時間16:00〜24:00）とNY時間（21:00〜翌6:00）です。
この時間帯は欧米の機関投資家、大口トレーダーが市場に参加するため流動性が一気に高まり、急激な価格変動が起きやすくなります。
したがって、初心者の方はボラティリティ（価格変動）が比較的小さい東京時間（9:00〜15:00頃）に換金することをおすすめします。
自分で決めた目標金額や期間に達したとき
事前に決めた目標額や期間に達した時は、迷わず換金することをおすすめします。
｢上昇トレンド中だから、もう少し上がりそう｣｢損失を回収してから換金しよう｣など、感情に流されてルールを破ると利益を逃したり、損失が拡大するリスクが増加します。
自分で決めたルールをしっかりと守ることが、仮想通貨に限らずギャンブルや投資で長期的に利益を出すための重要なポイントです。
仮想通貨を換金するときの注意点
仮想通貨を日本円に換金する際には、いくつかの注意点があります。
ここでは、初心者が特に気をつけるべき3つの注意点について解説します。
換金する際に利益が出た場合は課税対象になる
仮想通貨で利益を得て日本円に換金した場合、その利益は｢雑所得｣として課税の対象になります。
具体的には、年間の利益が20万円を超えた場合には確定申告が必要になることを覚えておきましょう。
たとえば、30万円で購入したビットコインを50万円で売却した場合、差額の20万円が課税対象になります。
また、換金しなくても、仮想通貨を使って商品を購入したり仮想通貨同士の交換を行った場合でも課税対象になるケースがあるので、取引履歴を管理しておくことが重要です。
税金の申告を行わなかった場合には、無申告加算税や延滞税、重加算税などペナルティの対象となる可能性があるので、ご注意ください。
換金する際に様々な手数料が発生する
仮想通貨を日本円に換金する際には、複数の手数料がかかるため、手元に残る金額が目減りする点に注意が必要です。
たとえば、ビットコインを売却する際には、取引所ごとに異なるスプレッド（売値と買値の差）や売却手数料が発生します。
また、換金した日本円を銀行口座に出金する際にも、数百円以上のコストがかかる場合があります。
さらに、外部ウォレットから取引所への送金にはブロックチェーン手数料が必要です。
これらの手数料を足すと資金の数％に達することもあるため、換金前に必要な手数料を確認し、できる限りコストを抑えるようにしましょう。
仮想通貨専用のATMは日本でまだ普及していない
海外では仮想通貨をすぐに現金化できるATMが普及しつつありますが、日本では利用できる場所が皆無の状況です。
過去に何度か設置されたことはありますが、政府からの規制や事業者の撤退により設置数はごくわずか。
ビットコインATMなどを利用すれば手数料がかかるものの即時現金化できる点がメリットですが、残念ながら国内ではその選択肢がほとんどないため、現実的には取引所を使った換金が主流です。
海外へ出かける際などに仮想通貨ATMの利用を考えている人がいらっしゃるかと思いますが、高額な手数料や為替リスクが伴うため、事前にしっかりした準備と確認が必要です。
SNSには海外で仮想通貨ATMを利用した人の口コミが投稿されているので、そちらをチェックするといいでしょう。
まとめ
仮想通貨を日本円に換金する方法は主に3つありますが、最も一般的な方法は仮想通貨取引所を通した売却・換金です。
特に初心者の方は、安全性や利便性の点からも取引所を使った換金をおすすめします。
ATMやプリペイドカードを使った換金方法もありますが、日本国内からの使用は各種制限や手数料などの面を考慮すると利便性が高いといえません。
また、仮想通貨は法定通貨よりも価格の急変動が起きやすいため、換金のタイミングも重要です。
日頃から仮想通貨に関するニュースをチェックし、できるだけ高く売れるタイミングで売却するようにしましょう。
